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すぐ手術が必要な痔の症状

痔は、多くの患者さんが、薬で治したいと希望されますが、手術が必要な場合は少なからずあり、その中でも、できるだけ早期に受けた方が良い場合があります。

 

まず、肛門の外側に少し痛みが出て、それでも治るだろうと我慢していると、少しずつ悪化し座れないほど痛くなり、腫れも大きくなってしまった状態です。
これは、肛門周囲膿瘍で、肛門の筋肉の間にばい菌が侵入し、オデキ様になったものです。
すぐに切開手術をして膿を出せば数日で強い痛みは改善します。
しかし、多くの場合、原因となった元の病変が残るため、膿が出続けたり、痛みのあるしこりが出来たりします。
この状態を痔ろうといい、あらためて根治手術が必要になります。
2回の手術は、患者さんにとっては、大変な負担ですので、当院では、初回受診時に、早期に根治手術を行います。それにより社会復帰は早くなります。

 

次いで、以前から内痔核と言われていた方が、ひどい便秘とかスポーツ、力仕事で、突然、ウインナーソーセージ大に腫れ上がり、眠れないほどの激痛となることがあります。これは、かんとん痔核という、痔の中で最も痛い病気です。
施設によっては、1、2週間ほど安静にして腫れがひいてから手術を行う場合もありますが、当院では、これも即手術を行います。
全周性の巨大なものも含めて術後2日から4,5日で社会復帰可能となります。

 

最後に、若い方にも多く見られる状態ですが、今まで痔とは無縁だったのに、おなじく便秘やスポーツなどの後に、小豆大からそら豆大の丸い痛みを伴う出来物が出来た場合は血栓性外痔核です。
これは、皮下の血管が怒張して破れて内出血が起こったものです。
小さいものは薬で治りますが1センチ以上のものは、外来手術で血液の塊を取り除けば、翌日には痛みはなくなります。